静岡新聞 2016年5月28日
ウイスキー蒸留器搬入
葵区落合 今秋の製造開始目指す
静岡市葵区落合に建設中のウイスキー蒸留所に、施設のシンボルとなるウイスキー蒸留器が搬入された。蒸留所は、同市清水区の洋酒輸入販売業「ガイアフロー」(中村大航社長)が、今秋のウイスキー製造開始を目指し整備を進めている。
長野県御代田町で1955年から2011年の間に稼働していたウイスキー蒸留所から麦芽の破砕機など再使用可能な設備数点を運び出したのが、昨年11月中旬。その後、製造元の工場などで整備を行い、今月中旬から建設中の建物内へと設置を始めた。
この日、群馬県高崎市から運び込まれたのはウイスキー製造用1基と老朽化のため展示用に転用された2基の蒸留器。クレーンを使い本体や付属部品を搬入した後、慎重に組み立てた。「国内で伝統のある蒸留器を自分の蒸留所で使用できるなんてうれしい。将来は原料を“オール静岡”にした特徴のあるウイスキーを造りたい」と中村社長は意欲をみせる。配管や内装などの工事が順調に進めば、7月末に蒸留所が完成するという。