NHK総合の情報番組「あさイチ」。ご存じ、連続テレビ小説の直後に始まる人気番組です! 7月11日(月)、こちらの「いまオシ!LIVE」コーナーに静岡蒸溜所が登場しました。 生放送の舞台裏も含めてご紹介いたします!
7月11日、朝7時からリハーサルがスタート。お天気に恵まれた早朝の蒸溜所です!
蒸留室でのオープニングから発酵槽の前でのテイスティングまで、9分間の短い間に内容をぎゅっと詰め込むために、リハーサルが繰り返し行われます。生中継ならではの緊張感があります!
番組は8時15分にスタート。そしてスタジオでの進行に合わせ、9時25分ごろの中継開始に向けて準備が着々と進みます。
いよいよ中継スタート!グラスのアップから始まります☆
宮崎大地アナ(以下宮崎アナ) 琥珀色です!美しいですよね〜!
宮崎アナ そして、香りを嗅ぎますと… うーん、甘くてウッディな香りです。
宮崎アナ 実は今、こうした日本で造られているジャパニーズウイスキーが大変に人気でして。先日アメリカで行われたオークションではですね、なんと8,000万円もの値がついたものもあるんですね〜!
スタジオ えっ、8000万!?
宮崎アナ はい。繊細で、香りと味のバランスが良いことから評価を高めているんです。今日、私が来ているのはこちらです!
宮崎アナ 静岡県静岡市にあります、ウイスキーの蒸溜所です。今全国的にこうした蒸溜所が増えていまして、50以上あるんですけれども、こちらはですね、世界でも珍しい「ある設備」を使って、個性的なウイスキーを造っているんです。今日はこのウイスキーづくりの秘密、探っていきます!
宮崎アナ さあ、ではそのウイスキーなんですけども、みなさんご存知のように「蒸留酒」ですよね。ですので、まずこの「蒸留」に注目していきたいと思います。
宮崎アナ 後ろ、ご覧いただけますか? 大きいのが見えていますけど、これが蒸留するための機械、「蒸留機」というものなんですね。
スタジオ ほぉお〜。
宮崎アナ 実はこれが、薪で加熱をして蒸留するというものなんです。これが世界でも珍しい、今日の「いまオシ!」ポイントになってくるんです。
さあ、どのようにやっているのか、見せていただきましょう。お願いしまーす!
宮崎アナ もうすごい熱気なんですよね、見えますか? この中に薪を入れていきます。
博多大吉(以下大吉) うんうん、見えますよ。
宮崎アナ このように、薪を入れていきます。一般的に蒸留というのは蒸気で行うんですけれども、こちらでは薪を手作業で入れていきまして、大体5〜6時間かけて蒸留を行なっているんです。
博多華丸(以下華丸) ええっ!?
宮崎アナ はい、結構長い時間をかけて行うんですよ。
こちらの会社の社長の中村さんです。おはようございます。
代表 中村(以下中村) おはようございます。
宮崎アナ すごい、熱いですね!
中村 はい、熱いです!
宮崎アナ やはり味わいというのは、薪の直火によって変わってくるんですか?
中村 そうですね、薪の直火は800℃くらいの高温になるんですね。蒸気よりはるかに高いので、それによって香ばしい味わいが生まれます。あと、ボディというんですけれども、口の中での存在感がすごく強くなるんです。ただ、薪でなんでそうなるのかという科学的な説明は、まだ解明されていないんですね。
宮崎アナ まだ分からないと。なるほど〜。
さて、蒸留が終わりますと、ウイスキーの原酒ができ上がるわけですね。上に行ってみましょう。
宮崎アナ すでにアルコールのいい香りがしてきますね。じゃあ、お酒が大好きな華丸さん、色に注目してくださいね。
華丸 はい。
宮崎アナ では見せていただけますか?
中村 はい。
宮崎アナ この原酒、何色かと言いますと… 今グラスに注いでいただいておりますが…
宮崎アナ このように、見てください。
華丸 透明ですね。
宮崎アナ そう、透明なんです!このように、まだ透明だということなんです。ここまで大体1週間くらいということですね。
中村 そうですね、大体1週間くらいです。
宮崎アナ 大体ここまでくると、少し愛情が湧いてきますか?
中村 そうですね、ようやく生まれてきてくれたっていうのと… ここからしっかり育ってほしいなあっていう気持ちです。
大吉 へぇ〜!
宮崎アナ では、どうやったらここから琥珀色になるのか。こちらをご覧ください!
華丸 樽かな?
宮崎アナ 原酒は樽に入れられ、蔵で熟成されます。
大吉 うわぁ!
宮崎アナ こちらの蔵では3,000以上の樽が熟成されていて、最低3年、じっくりと熟成されます。
宮崎アナ その際に、木の成分が原酒に溶け出し、みなさんご存知の琥珀色のウイスキーが出来上がるんです!
スタジオ 木の成分なんですね!知らなかった〜。
宮崎アナ そしてもうひとつこの施設のこだわりがありまして、それがこのずら〜っと並んでいる杉の桶なんですね。こちらの中では、原料となります大麦を発酵させているということです。
普通はステンレスの桶を使っているということなんですけれども、こちらでは、地元 静岡産の杉にこだわって桶をつくっていらっしゃるということです。これはどうしてなんでしょう?
中村 はい、地元の木を使うことによって、乳酸菌などの地元の微生物がこの中に住みついて、より味わいの深いお酒を造ってくれるんですね。
宮崎アナ 中を見せていただけますか?
中村 はい。
宮崎アナ うわ〜、泡立っていますね。そしてトロピカルフルーツのような香りがしてきます。
大吉 へぇぇ〜!
宮崎アナ これは一体どういう状態なんでしょう?
中村 これは発酵が始まって3日目なんですけども、もうすでにアルコールはできています。ここからさらに2日置くことによって、乳酸菌の活動が始まって、より香りの豊かなお酒になるんですね。
宮崎アナ そうなんですね。これが発酵、そして先ほど見ていただいた蒸留。さらに熟成を重ねまして、ようやくウイスキーができると。
中村 そうです。
宮崎アナ 非常に手間がかかっていますね。
そして今日は特別に、そのウイスキーを試飲させていただきます。
宮崎アナ まずは、ストレートでいただきたいと思います。
宮崎アナ 仕事ですからね、みなさん!
大吉 気をつけてね、ストレートは。
華丸 おぉお〜。綺麗な色!
宮崎アナ では、いただきます。
中村 はい、どうぞ。
宮崎アナ う〜ん! あぁ、これはすごいですね! 鼻から、スモーキーな香りがぶわあっと出てくる感じがしますね。
中村 はい、これが薪の直火で蒸留した原酒なんですけども、アルコール度数は実は65度あるんですよ。
スタジオ えぇ〜!
宮崎アナ 65度ですか!
中村 はい、樽出しですね。
宮崎アナ だからですね、すごかったです。
宮崎アナ さらに、もうひとつおすすめの飲み方があるそうですね。
中村 そうですね。ストレートもいいんですが、これにちょっとだけお水を足していただいて。そうすると、味も香りもふわっと広がって感じられます。
宮崎アナ ちょっとでいいんですか?
中村 ちょっとでいいです。
宮崎アナ では、みなさん、ちょっとだけ入れますね。
華丸 ええっ、ちょっとでいいの?
中村 あ、もうこれでいいです。
宮崎アナ もう、このくらいでいいんですね?
華丸 ええ〜っ!? こんなちょっと? まだ60度くらいあるんじゃない?
宮崎アナ では、いただいてみます。
スタジオ 全然変わらないんじゃない?
宮崎アナ ん!全然違います!
スタジオ えぇえ〜!? あれだけで?
宮崎アナ みなさん、本当にね、全然違います! スモーキーさがちょっと丸くなって、フルーティーさが増した感じがします。
中村 そうですね。
宮崎アナ いやこれ、滑らかで、飲みやすくなりますねぇ〜!
大吉 あれだけで? 一瞬で?
宮崎アナ はい、ほんの一瞬なんです。びっくりしました! ちょっとのお水で全然違います!
スタジオ へぇぇ〜!
宮崎アナ さあ、今後どのようなウイスキーを目指していこうと考えていらっしゃいますか?
中村 はい、ウイスキーは自然が育てるって言われているんですけれども、それだけではなくて。原材料- 大麦、それに酵母も地元産のものにこだわって、静岡らしいウイスキーを造っていきたいと思っています。
宮崎アナ いや〜、驚きました。ちょっとのお水でもこんなに味が変わるという、奥深さを知ることができました。ありがとうございました。
宮崎アナ 今日は静岡市にありますウイスキーの蒸溜所から、中継でお伝えしました!
大吉 はい、朝からありがとうございました〜!
中継はこちらまででしたが、スタジオでは…
大吉 はい、すみませんねNHKなもので、ラベルが写せなくて… すみませんでした。
と、フォローを入れていただきました!
生中継は無事終了!ご覧いただいたみなさま、ありがとうございました。また今後、進化した姿を見ていただけたら嬉しいです。
最後に、記念すべき(?)1枚… ラベルの見えづらいボトルたちをどうぞ!