2015年7月2日(木) 読売新聞 静岡地域面
蒸留所建設で市有地賃貸
洋酒輸入会社、静岡市と契約
水質に恵まれた安倍川上流部の静岡市・玉川地区で新たに国産ウイスキー蒸留所の建設を計画している、洋酒輸入業「ガイアフロー」(静岡市清水区)の中村大航社長が1日、静岡市役所で田辺信宏市長と市有地の賃貸契約を結んだ。
この日は、中村社長と田辺市長が蒸留所などの建設が予定される市有地(約2000平方メートル)の賃貸契約所にそれぞれサインした。
両者は記者会見し、中村社長は「安倍川のように澄んだ味で、世界中のバーで愛されるような酒をつくりたい」と意欲を示した。「まさに官民連携の事業。玉川地区に夢を与えてもらえれば」と期待の言葉を寄せた。
市によると、賃貸契約を結んだ市有地は将来の売却が前提という。契約期間は今年度末までで、賃貸料は約25万円。市の担当者は「今年度中に売買契約までこぎつけたい」としている。
市はこの日、蒸留所建設と合わせて、市の助成事業で、地元の住民団体が農産物の加工場を近くに建設する計画を示した。これに対し、中村社長も、将来的に、地元で生産された大麦を使ったウイスキーを生産したり、野菜を施設内で販売したりする構想を披露した。