NHK静岡にて、静岡蒸溜所が紹介されました!
もうすぐ3年を迎え、完成するウイスキーについて、詳しく取り上げていただきました。
四年前にオクシズに誕生したウイスキー蒸溜所
ここで作られたウイスキーが、熟成期間を終えて、
まもなく初出荷の時を迎えます。
静岡の地域性を追求した、ウイスキーづくりで世界
に挑む、作り手の思いを取材しました。
作られているのは、静岡市の中山間地、オクシズ。
南アルプスの一角が源の、豊かな水の流れる谷間に
蒸溜所があります。
2年前に取材した時には、オクシズの地域
性を生かした仕込みが始まっていました。
アルコールを生み出す発酵槽には、一般的な
ステンレスではなく、静岡産の杉材を使用
さらに世界でも珍しい、薪直火式の蒸留機を導入
地元の山で出た、間伐材を燃料に蒸留が行
われています。
こうして生まれた原酒は、寒暖の差の大きいオクシズの
気候の中で熟成させてきました。
代表の中村大航さん。静岡の地域性を追求することで、
世界に通用するウイスキーを作りたいと語っています。
中村代表(以下中村)「小さい蒸溜所であっても、個性豊かなその土地の特色
を生かしたウイスキーができれば、きらりと輝いて、
皆さんに飲んでもらえるようになるんじゃないか」
この日、中村さんは3年前に仕込んだ原酒の、熟成具合の確認をしました。
ここでは、本場スコットランドの基準に習い、3年以上熟成させたっものだ
けを出荷することにしています。
中村「とてもフルーティーさが強く出ていると思う。
琥珀色も少し濃い。ウイスキーらしさが出ている」
熟成を経て、出荷に向けた最後の仕上げがブレンドです。
同じ蒸溜所で作られた原酒でも原材料や樽の材質、熟成庫の
どこに置かれたかによって、ひとつひとつ個性が異なります。
中村「これとこれは樽が違うんですね。このように明確に色の違いが出
ます。これは香りが強いですね。こちらはそれほどでもない」
およそ30の樽の原酒を厳選してブレンドすることで、ウイスキ
ーとしての味わいのバランスを整えます。
中村「静岡の特徴であるフルーティーさとか素直さみたいのものが、
オーケストラのように重なり合うことで、ウイスキーとして
の広がり、深み、バランスが取れる。」
先月、中村さんは出荷が決まっている、イギリスの輸入代理店
の担当者とミーティングを行いました。
世界中のウイスキー関係者が、中村さんのウイスキーに期待を
寄せています。
ヨーロッパやアジアなど、10の国と地域に出荷する予定です。
イギリスの輸入代理店「強みであり、非常にユニークな点は、薪の直火で蒸留すること。
利益を求めた商品でなく、特別に心がこもっているから、人々は
わくわくする。」
中村さんは、ウイスキーを通じて静岡を世界に知ってもらい、
将来は多くの人が訪れる地域にしたいと思っています。
中村「ここから3年、5年、7年、10年とサイクルが始まるのだと思
う。ウイスキーという世界の共通言語。あることによって、色々
な人に静岡を知ってもらって、ここに来てくれるわけですから、
そういう輪が世界中に広がって欲しいというのが私の願い」
スタジオには取材をした早坂アナウンサーです。
早坂アナウンサー(以下早坂)「蒸留が始まった頃から、
取材しているんですが、透明だった原酒が熟成をへて
琥珀色になって、非常に熟成感のある香りになって、
ブレンドするとさらに深みが増すのがわかります。」
あの小さな施設に、世界が注目しているんですね。
早坂「ジャパニーズウイスキーは世界で人気ですが、
静岡蒸溜所は注目されている施設の一つです。」
早坂「地元ならではを追求したという、特徴的な作り方。作り手の真摯
な思いが、現地、本場でも共感を呼んで、期待されています。
中村さんのウイスキーは本格的なブレンドを経て、年内に初出荷
を迎えます。これから5年10年と熟成の進んだウイスキーも出て
きます。静岡の良さを世界に伝え続けて欲しいと思います。」