NHK静岡「たっぷり静岡」2017年3月8日18:10〜
てくてくライブ
オクシズで世界でひとつのウイスキー
「世界中で愛されているウイスキー。
ここ、静岡市の山あいでも
ウイスキー造りが始まりました」
吉田アナ(男性)「静岡市の山あい、玉川地区で
ウイスキーを造る蒸留所が完成しました」
秋枝アナ(女性)「すでにウイスキー造りが始まっています」
鈴木アナ「ウイスキーと一言で言っても、
世界中には様々なウイスキーがありますよね。
ここ、静岡市の山あいオクシズでも、
いよいよウイスキー造りが始まりました」
鈴木アナ「いま私がお邪魔しているのは、オシャレなバー、
ではありません。蒸留所の中なんです。こちらをご覧ください」
鈴木アナ「今まさにウイスキーを造っているところを
眺めることができるんです。
ここはウイスキーを造るだけではなくて、
ウイスキー造りを見せる蒸留所でもあるんです」
鈴木アナ「今日は特別に中を見せていただきます。
行きましょう!
蒸留所のいたるところに、
静岡県産の木が使われています。
すごく暖かみのある空間です」
鈴木アナ「オクシズといえば、緑が豊か、
近くに川も流れていますから、水も綺麗ということで、
ウイスキー造りに欠かせない条件が揃った場所なんです」
鈴木アナ「そして、ココ!
発酵が行われているところです」
鈴木アナ「木の桶がいくつかありますけれど
一部、静岡の杉の木が使われています。
さて、中がどうなっているのか、
今日は特別に見せていただきます。
お願いします!」
鈴木アナ「見えますか?」
吉田アナ「うわーっ、発酵してる!」
鈴木アナ「そうなんですよ。ひっきりなしに
泡が立っているのが見えるでしょう?
水と麦が酵母の力でアルコールに変わっている
その合図なんですね」
鈴木アナ「香りがすごく甘くて、
ピーナッツのような香ばしい香りがするんです。
一方で比べていただきたいのが、
隣の桶も見てみましょうか」
鈴木アナ「隣の中をご覧いただくと、
泡が立っていないのが分かるでしょう?
漬け物のような酸っぱい香りがします」
鈴木アナ「この桶には乳酸菌が住み着いていて、
ウイスキーをより美味しくしてくれている
とのことなんですね」
鈴木アナ「こういった香りが楽しめるのも、
ウイスキーの声が聞こえてくるようで、
とても楽しいんです」
吉田アナ「アラ、素敵な感じ」
鈴木アナ「発酵が終わると、いよいよ蒸留が行われます」
鈴木アナ「私の目の前に見えているのが、ウイスキーの蒸留機です!
今から、その近くに移動しますよ〜!」
秋枝アナ「カッコイイですね…」
吉田アナ「ドラマでよく見たカタチ…」
秋枝アナ「そうですよね…」
鈴木アナ「けっこう大きいでしょう?
人と比べると、大きさが分かると思うんですけれど」
秋枝アナ「鈴木さん、奥から来ましたね。
あ、比べると本当に大きいですねえ!」
鈴木アナ「この蒸留機、ウイスキーの本場、
スコットランドから取り寄せたということなんですね。
さあ、ここからは静岡のマッサンに案内していただきましょう!
中村さ〜ん、お願いしま〜す!」
鈴木アナ「静岡蒸溜所 代表の中村大航さんです」
鈴木アナ「4年越しのウイスキー造りが
やっと始動したということなんですけれど
いまの心持ち、いかがですか?」
中村「ようやく蒸留所が完成して、ホッとした気持ちと
これから長い時間をかけてウイスキー造りが始まるので
身が引き締まる思いもあります」
鈴木アナ「ドキドキしますよね」
鈴木アナ「いま、発酵しているところを見せていただいたのですが、
そのモロミがここで蒸留されていると?」
中村「そうです、ここで蒸留しています」
鈴木アナ「どんな仕組みなんですか?」
中村「ここに蒸留機があるんですけれど、
その一番下の膨らんでいる釜の中に
アルコールができたモロミが入っています」
中村「それを下から熱してあげることで、
アルコールが気体になって上にあがっていくんですね。
そして、横の方にパイプを通って伝わっていて
縦の太いパイプの中で、アルコールが冷却されて
液体となって出てくるというわけです」
鈴木アナ「まさに今、蒸溜したての原酒があるということで、
見せていただいてもよろしいでしょうか?」
中村「ハイ」
鈴木アナ「お願いします」
吉田アナ「これは貴重ですよねー」
鈴木アナ「ウイスキーの原酒って、見たことあります?」
吉田・秋枝アナ「ないです、ないです」
鈴木アナ「ここから流れ出ているわけなんですが、
一杯すくっていただいてもいいですか?」
花里「ハイ」
鈴木アナ「もうね、香りがね、
ここにくると、かなり強くなってきてますよ」
吉田アナ「透明なんですね!」
鈴木アナ「そう、透明なんです。
木の樽で熟成させることで、
ウイスキーの琥珀色になるんです」
鈴木アナ「ちょっと香りを楽しんでみますと…
すごくフルーティーな香りがしますね」
鈴木アナ「そして麦の香りが、すごく心地いい…」
鈴木アナ「これでアルコール度数は何%くらいあるんですか?」
中村「60度以上あります」
鈴木アナ「ちょっと…あの…ちょっとね…」
吉田アナ「イケるんじゃないですか、鈴木さん?」
秋枝アナ「ねえ、お酒好きですからね」
鈴木アナ「いい気分になるかもしれませんよ?(笑)」
吉田アナ「たしかに話せなくなったら困りますのでね(笑)」
鈴木アナ「そうです、困りますから(笑)」
鈴木アナ「いま、これ透明ですけれど
3年後はどんな味わいになればと思っていますか?」
中村「まろやかな感じがありつつも、膨らみがあって
ついつい、グラスが進んでしまうような
ずーっと飲んでいたくなるようなウイスキーに
なってほしいですね」
鈴木アナ「楽しみですね」
鈴木アナ「この施設、オクシズにできたわけですけれども、
どんな蒸留所になればいいと思いますか?」
中村「やっぱり、いろいろな方々に来ていただきたいですね。
全国はもちろん、全世界の方々に
この蒸留所に集まっていただけるよう、
ウイスキーを造っている静岡へ行きたい!
とみなさんにそう思っていただけるといいな、
と思っています」
鈴木アナ「新たな観光スポット、人が賑わいそうですよね」
鈴木アナ「完成は3年後です。
静岡のウイスキー、どんな物になるのか?
みなさん、お楽しみに!」
秋枝アナ「いやぁ、楽しみですねぇ」
吉田アナ「ウイスキーの造り方って、
たしかに飲んではいても知らないですから、
それを見られるというだけでも楽しいですし
また3年待たないと飲めないというのも、
ちょっとしたロマンを感じますね」
秋枝アナ「あのオクシズでいただくというのも、
あの自然を独り占めする感じで!」
吉田アナ「景色をツマミで!」
秋枝アナ「いいですよね!」
吉田アナ「飲みたいわ〜! 3年後か、でも(笑)」
秋枝アナ「今後は地元の麦を使ったり、
地元の薪を燃やして直火で蒸留を行ったりと、
オール静岡のウイスキー造りを目指していく
ということなんです。
この蒸留所の一般公開ですが、
今年夏からを予定していて、
オクシズの新たな観光の拠点としても
期待されています」